ネムリネズミは夢を見る

台本配布&小説発表ブログです。

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禁止すること

再配布
 ダメ、絶対
自作発言
 何かを作った人なら解ると思いますが、結構悲しいです。
台本以外の無断転載
 読みきり小説は転載しないでください。
 連載も転載はダメです。

出来れば止めてほしいこと
原型がないほどの改変
 アドリブ追加はOK

やってもいいこと
・自分のサイトで演じたものを公開すること(詩もOKです
・動画使用

事前に許可を取ってほしい場合
・(ないとは思いますが)学校など公共の場での使用
・商用利用



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出来れば貼っていただけると嬉しいです。


当ブログ
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エセ占い師

一人芝居


エセ占い師

一人芝居、朗読練習向け

印刷可

配布元:http://kahyu.web.fc2.com/





おや?あなた、何か悩んでいませんか?  

いえ、ただ………なんだか黒いオーラが見えまして…ネガティブな雰囲気が…  

は?胡散臭い?  

まぁ、そのように見えるのも仕方ありませんね。  

でも、ためしに一度、いかがです?今回は料金はサービスということで。    

それでは、まずはタロットから。  

うーん、現在に恋人の逆位置が…よくありませんね。新たなライバルの出現?

未来派死神の逆位置ですか…  愛の終わり、今の彼とは別れたほうがよさそうですね。どうせろくな男ではありませんよ。  

ほら、彼を現すところに皇帝の逆位置が…って……  

あ、ちょ、ちょっと!!  待ってくださいよ、まだ最後まで!!  

え?  お前みたいな胡散臭いヤツの言うことなんて聞けない?  

これから彼と待ち合わせ?  

 酷いな…  これでも将来はソロモン王と並ぶほどの…いや、エドガー・ケイシーに負けない預言者になりますよ?私は…  あっ、待ってくださいよ!!  

ちっ、またカモに逃げられたか…  

あーあー、もう占い師なんてやめたぁ  転職転職、なんかいいバイトないかなぁ

いろんな人でシリーズ「好き」

いろんな人で


好き




1.ストレートに
「好きだ」

2.疑問系
「私、あんたのこと…好き…かも」

3.おどけて
「実はお前のこと好きだったりして」

4.遠まわしに
「好きな人、出来たんだ。ん?誰かって?それは、あんたもよく知ってるよ。ん、もう!気づきなさいよ!!」

5.じれったい
「あの…あなたのこと……好きになっていいですか?」

6.自信満々に
「僕のこと、好きなんだろ?付き合ってやってもいいけど?」

7.ツンデレ?
「お、お前のことは、き、嫌いじゃない…」

8.自傷的
「ダメ…ダメなの……好きになっちゃ…だって、私の存在が罪だから」

9.無自覚
「あなたのこと大好きだよ」

10.ヤンデレ?
「どこにも行かないで…誰にも会わないで…君は、僕だけ見ててよ。だって、僕ほど君を愛している人は他に居ないから」

玻璃の一日

台詞系


玻璃の一日

一人芝居可

人物像:玻璃(23歳)は過保護な夫に世話されっ放しの女性です。
職業:暗殺者





起床
「朝起きたら、まずぼんやりと天井を見つめるの。そしてしばらくして、猫が顔を舐めてきたら起き上がって、着替えるわ」
 
 朝食
「いらないわ。(しつこく言われる)………そこまで言うなら……ミネストローネを頂戴…」
 
 休暇
「暇………ダーツ飽きた…藁人形作ったら怒られるし……ふぁあぁ…寝る……(熟睡)」

 昼食
「……いらない………う~ん…眠いの……(食べ損ねる)」

 夕食
「ドルチェは何?あ、この匂い…洋ナシだ。今日のドルチェはタルト…」
「今行く」
「……マグロ嫌い…(そういいつつ、相手の皿にマグロを移植して怒られる)」
「だって……おいしくないんだもん……」
「(お楽しみのドルチェ)ん~っ、美味しい……(幸せ)」

 お風呂
「あ…シャンプー無い……(詰め替えは外)」
「シャンプー取って(受け取り)ありがとう」
「(お風呂あがり、恐怖のドライヤー)嫌だ!!熱いもん!!」
「(結局捕まる)むぅ…この音嫌い……髪なんて放っとけば乾くのに…」

 就寝
「ふわぁあ……んーっ、もう眠たいよ……」
「(相手のほうを見て)おやすみなさい……(熟睡)

雪染花‐セツセンカ‐

台本(1~2以上)


雪染花

 登場人物2~6人 場合によっては一人芝居可

 男 幼子 (最低限)

 雪 赤い花 白い花 小鳥 (男の語りのみでも可)





 幼子「ねぇ、どうして雪は白いの?」

 男「それはね…」(語り聞かせるように)


~ 以下男ナレーション ~


 むかしむかし、あらゆるものに色はありませんでした。


 唯、花だけは鮮やかな色を持っていました。花たちは皆、自分の色の美しさに自信を持って、常に競い合っていました。


 そこで、全てのものは花から色を貰う事にしました。


 鳥たちは賢いふくろうに染めてもらい鮮やかな美しい色になりました。


 空は美しい青い花に、雲は白い花に染めてもらいました。



 ある日、雪は赤い花に色をくれないかとたずねました。



 赤い花「誰がアンタみたいな冷たい奴に色をあげるものですか!アンタなんかと一緒に居たらわたくしのこの美しい色が台無しになってしまうじゃないの!」



 雪「なんと言う傲慢な奴だ!!こうなったら力ずくで色をもらおう」


 雪は、赤い花を寒い冬国に拉致してしまいました。


 このような寒い国では赤い花は枯れてしまいます。


 ある小鳥がその様子を目撃していました。


 小鳥「大変だ!雪が赤い花を冬国に連れて行ってしまった!!早く助けないと!!」


 多くの花たちもその話を聞きました。ところが皆、冷たい雪に色をあげるのは嫌だと断ってしまいました。


 そんな中、心優しい白い花は、


 白い花「私が、赤い花のかわりに雪に色を差し上げましょう」


 こうして、雪は白い花から色を貰う事が出来ました。そして、色を貰ったかわりに、雪は寒い冬には白い花を守る事を約束しました。



 男「・・・と言う事なんだよ」


 幼子「ふぅん。じゃあなんで雪は冷たいの?」


 男「続きは自分で考えてごらん」(少し焦ってから微笑む)

その他

利用規約


リクエストについて

この小説を台本にしてほしい 

火冬のオリジナルに限りOKです。少々時間はかかりますが善処いたします。

台詞系
こんな感じの台詞がほしい
「北海道弁」「妹系」「オカマっぽいの」
などなんとなくのキャラクター像をリクエストは可能です。
善処いたします。

このキャラで台詞集つくって
可能です。
「玻璃」「結姫」「アイリーン」「リリス」「ステラ」「カイム」
など火冬のオリジナルキャラクターなら誰でも指定できます。(本館でも別館の夢主でも)
台詞集ならリクエスト一週間以内に完成させる事が出来ます。


一人芝居系
こんなシチュエーションがほしい
善処いたします。

その他
気軽にお問い合わせください。

リクエストはこの記事のコメントにどうぞ

僕に教えてくれ


なぜ人を殺してはいけないのか

そう問うと

『神の教えにそうあるから』

と大人は答える。

では、神とは何か?

そう、問うと
今度は『信仰』だと答えられる。

では信仰とはなんだろうか?

僕には理解できない。

なぜ人を殺してはいけないのか?

神の名の下に皆平等だと聖書にはある

だけど、教皇が居て、聖職者が居て…

僕には理解できない。

なぜ殺してはいけないのか?

他の動物の命を奪うことが許されても

なぜ人を殺してはいけないのか?

僕に…

教えてくれ

狂気的殺人店 依頼2 改訂

一人芝居


狂気的殺人店とは
本当に必要とする人の前だけに現れる不思議な店。店主吉良とその使役たちがどのような依頼でも報酬しだいで承ります。
店主・吉良は『つかめない羽根』を捜し求めている




 あれ?どうしたんだい?

 間違えて入ってきちゃったのかな?

 出口はあっちだよ。

  

 え?依頼?キミみたいに小さな女の子が?

 おっと、失礼レディ。いいよ。話を聞こう。リトルレディ



 オルゴール?探して欲しい?う~ん、物を探すのは専門外だよ。でも良いよ。報酬は、勿論キミにも払えるよ。了解。じゃあ、三日後にまたこの店に来てよ。




  

 ふぁ~、そうは言ったものの、やっぱり専門外はきついなぁ。

  アンリ


  これ、キミに頼むよ

 そう、キミに任せれば間違いない。効果覿面だよ。キミの占いは本当によく当たるから。



 うん、それ。完璧だよ!

 これで依頼完了。細工の見事なオルゴールだね。





 依頼完了したよ。これで良いんだよね?見事な細工のオルゴールだね。

 ああ、報酬?そうだね。



 キミが首から提げている羽根飾り。それ、僕にくれない?



 あの日掴めなかった羽根によく似ているよ。

 ありがとう。でも、もうここに来ちゃ駄目だよ。

 何でって?だってここは、キミみたいな純粋な子は本当は入って来れないはずの場所だから…

 うん。気を付けて。二度と会わないことを願って…





 やっぱり少し違う。それでも、あの日、掴めなかった羽根に一歩近づけたような気がした。


【雨】


ぱらぱらと空の涙

「なんで泣いているの」
問いかけても空は答えてはくれない
ポロポロと空からの音色

「素敵な楽の音をありがとう」
雨はいっそう強くなる
雨のした歩くと貴方に会える気がするの
あの時私に笑いかけてくれた貴方
貴方の笑みが忘れられません
私の目から流れる水
空の雨に似てるけど
それは私の涙だった
あの優しい笑みの貴方はもういない
だから瞳から雫が落ちるの
ザーザーと降りしきる雨

「私の心も連れて行って…」

学校


【学校】


いつもの朝、セーラー服に袖を通す。
『おはよう』
と笑顔を振りまく。
テレビの話、雑誌の話、教師の悪口…
みんなに話を合わせる。
みんな同じ。
同じ制服、同じ靴、同じコート、同じセーター、それに同じ性別。
気持ち悪い。
だれもそうは思わないのだろうか?
終わりはまだ遠い…

歪んだ切望


【歪んだ切望】



人のひそひそ声

いつも嘲る

僕の夢さえ、真っ白に戻す

消えた

夢の形

踏み躙られた憬れ


あぁ 自我のないまま 広い世界にでてしまった

あぁ 抱きしめられた記憶さえも ない おかしな 苦痛に捕らわれた

無くす 宝船

乗せた 夢の地図さえも

共に 消え去った

響く あの日の嘆き

絶望 消せないよ今も

君の笑顔も砕けた…

あぁ 信じていたよ 君の全て 僕に重ねて

あぁ 立ち去る君を 止める事さえも 出来ない 弱い僕なんて要らない…


あぁ 再び会った 君を見て僕は 再び夢見る

あぁ せめてもう一度 飛べない僕に 夢という翅を与えてくれ…

我が名誉にかけて! 1

我が名誉にかけて!






 「はぁ・・・」

 あと15m

 「はぁ・・・」

 あと10m

 逃げても逃げても逃げ切れない。

初めはただ、闇があった。何となく恐ろしい気がしたが特に気にも留めなかった。

次にあかあかと光るものが見えた。

しばらくしてそれが炎である事に気が付いた。



金属のぶつかる音



悲鳴



肉の焼ける匂い・・・



そして鮮やかな赤



まるで戦場だと思った。



兵士にまぎれて異形の姿が見える。

やっとの思いで兵士から逃れられたと思えば今度は異形が追って来る・・・







「――――― !!」



巳緒は声にはならない悲鳴を上げて目覚めた。

何かは良く解らないが、酷く恐ろしい気がして傍にあるつぎはぎだらけの猫のぬいぐるみ『ミロス』を抱きしめる。

「な、なにあれ・・・・・・」

ドラゴンとかペガサスとかそんなファンタジックな生き物ではない。なんというか・・・

「キマイラ・・・?」

夢の中に出てきた生物。それの名を知るはずもなかったが、何となく、キマイラという単語が出てきた。

「ミロス・・・ただの夢だよね?」

返ってくるはずもないのに問いかける、こんな所をおじいちゃんに見られたらまた弱虫だと言われる。

そう思ってなんとか自分を保つ事に成功した。

我が名誉にかけて! 2

我が名誉にかけて!







 「おはよう」

 「おはよう。今日はずいぶん早いな。朝稽古までまだ大分あるぞ?」

 「うん、兄さん達はまだ寝てるよね?ちょっと走ってくる」

 「稽古に遅れないようにかえって来るんだぞ」

 「はい」



 制服のままのランニングは少しばかり妙な気がすると思いながらも、稽古の後に着替えて学校に間に合うかなどを考えるとこのままが一番いいような気がして、巳緒は走る。

 途中で太郎丸に手を振って、ミケに挨拶をする。

 「う~ん、この辺りってアニマル天国って感じだよねぇ」

 犬、猫、ウサギ、インコ、ハムスター・・・様々なペットを飼っている人々が密集している。中でも珍しいのが蝙蝠だ。

 「マリアちゃんは寝ちゃったかな?」

そうだ、放課後はマリアちゃんに会いに行こう。そう考えながらマリアちゃんの家、笹川家を見ていると、声がしたような気がした。

 

 『やっと見つけた』



 「ほへっ?」

 気のせいだ。巳緒は自分に言い聞かせ、再び走り出す。

 

 『この方で間違いないか?』 

 『私がこの方を間違えるはずがない』



 「なに?」

 気になって振り向いてしまった。

 

 「巳緒様、貴女をお迎えに上がりました」

 「はい?」

 こ、これは・・・

 変質者だ。と思った。とっさに逃げ出そうとしたが、反対側にもう一人が居た。

 「私達と一緒に来ていただきます」

 「い、いや・・・」

 怖い。この人たちは怖いものを持ってくる。

巳緒は本能的にそれを感じ取った。

 「前と後ろがふさがれた・・・相手は二人とも私より大きいから・・・」

 そう逃げるべきか?それだけを考えた。

 「残るは下!!」

 後方に居た男の足を払い、少しバランスを崩した所に蹴りを決め、全速力で逃げる。

 が、もう一人がかなり速く、今にも追い付かれそうだ。

 「何なのよ!この変質者は!!」

 新手の誘拐か?とまで考えるが、自分を誘拐した所で身代金など手に入るわけもないと思い、納得する。

 「シリル!」

 「解ってます」

 女が先程の男に指示する。

 「なんなのよ!!」

 これから稽古があるのにこんな所で無駄な体力使いたくない!心の中で叫びながら巳緒は地面を蹴る・・・

 「えっ?」

 自分でも驚くほど高く飛んだ。

 まるで足に羽でも生えたかのように軽く、二階建て家屋を飛び越えられるほどの高さまで飛んだ。

 「こ、これは・・・」

 追ってきた女も驚いたようで、一瞬動きが止まる。

 「チャンス!」

 巳緒は一か八かの賭けにでる。

 空中で何度も地面を蹴るように足を動かす。

 何となく出来そうな気がした。

 「やっぱり」

 さらに高く、前進する事が出来た。

 もう何歩か踏み出すと、先程の二人はもう見えない。

 逃げ切れた・・・

 巳緒は安堵のため息をついた。

我が名誉にかけて!

登場人物


島津 巳緒(しまづ みお) 17歳

 示現流剣術道場の長女。兄妹の中で一番努力家。
 テストのときは一ヶ月前から勉強する文武両道タイプ。しかし、家庭科は苦手である。
 無類の動物好きで、一番好きな動物はネコ科。
 本来はタロッキの王位継承者、龍族なのだが、本人はそれを認めていない。

アレクサンドラ (Alexander) 外見年齢 21-3歳 実年齢 400歳以上?

 宮廷騎士団長。堕天。黒髪の美しい隻腕の女性。
 剣の腕は隣国まで伝わるほどの達人。13年前に巳緒から『血分け』されている。

シリル (Cyrille) 外見年齢 22-5歳 実年齢 35歳
 
 宮廷騎士。人狼族。紫かかった銀の髪の青年。
 感情で動きやすい。
 アレクサンドラの部下だが、かなり理不尽な命令も出されるので、常に転職を考えている。
 アレクサンドラと同じく、13年前に巳緒から『血分け』されている。

神谷 ルカ/屡歌 (かみや るか/Luca) 外見年齢 23-5歳 実年齢 600歳以上?
 
 宮廷音楽家声楽家候補。吸血族。紫の髪の美青年。
 一人称『我/私』二人称『おぬし/そなた/お前』。
 和服に近い服装を好み、誇り高いナルシスト。
 巳緒を気に入っており、『血分け』後、忠誠を誓うが、どうも主従が逆転している。
 腰に差している刀は実は音叉と同じ役割をする楽奇。

島津 隆之 (しまづ たかゆき) 17歳

 巳緒の双子の兄。喧嘩好きで妹には甘い。成績は余りよくないが、学校では結構人気者。
 綾人を『オカマ』と判断し、なるべく近づきたくないと思っているが、料理の腕は認めている。

島津 綾人 (しまづ あやと) 21歳

 巳緒の兄。占い師で小説家。男の娘。
 争いを好まないおっとりとした性格で、料理や裁縫が得意。趣味はガーデニングと油絵。
 巳緒と隆之には甘く、特に巳緒には『女の子なんだから』と言う理由で、凄く凝った弁当を作る。




 用語

 『血分け』・・・王が自らの血(数滴)を家臣に与えるもの。王の血を与えられたものは不老不死になる。(王が生きている限り有効)
 
 『楽奇』 ・・・キマイラや骸骨などの普通の武器では倒せない所謂『怪物』を倒すための特殊な武器。通常はなんらかの楽器の形をしている。
        魂の音色を響かせるため、ある程度の魔力がなければ使いこなせない。
 
 
 種族

 『龍族』 全ての頂点に立つ王族。王は仁の心を持って国を統べる。王が仁の心を失えば龍族の血の呪いにより、次の満月に死す。

 『吸血族』 上流貴族階級。容姿の美しいものが多い。歴史上でも王族に仕えたものは殆ど居ないほどに誇り高き種族。他者の血を求め、一部例外を除き日光に弱い。

 『人狼族』 庶民階級なのだが、戦闘力が高いため兵士に多い。満月の夜に狼に変身する。

 『魚人族』 中流貴族階級。容姿の美しいものが多い。主に水辺の地方で暮らしている。水軍が多い。

 『死霊族』 奴隷階級。言葉も殆ど話す事ができない。体も日光に弱く、活動は主に夜。体力はあるが、細かい作業には向いていない。

 『小人族』 奴隷階級。吸血族、龍族の約六分の一の身長を持つ。力や体力はあまりないが、細かい作業が得意で、ガラスや宝石などの細工を得意とする。

 『巨人族』 分類外。龍族とは友好的だが、その他の種族はあまり関わりたくないという考えが多い。

雪染花‐セツセンカ‐

読みきり小説


雪染花



 「ねぇ、どうして雪は白いの?」
幼子が男に聞いた。
 
 「それはね…



 むかしむかし、あらゆるものに色はありませんでした。

 唯、花だけは鮮やかな色を持っていました。花たちは皆、自分の色の美しさに自信を持って、常に競い合っていました。

 そこで、全てのものは花から色を貰う事にしました。

 鳥たちは賢いふくろうに染めてもらい鮮やかな美しい色になりました。

 空は美しい青い花に、雲は白い花に染めてもらいました。

 




 ある日、雪は赤い花に色をくれないかとたずねました。
 
 ところが赤い花は

 「誰がアンタみたいな冷たい奴に色をあげるものですか!アンタなんかと一緒に居たらわたくしのこの美しい色が台無しになってしまうじゃないの!」

 と断ってしまいました。

 その言葉に激怒した雪は、あろう事か赤い花を寒い冬国に拉致してしまいました。

 このような寒い国では赤い花は枯れてしまいます。



 ある小鳥がその様子を目撃していました。

 「大変だ!雪が赤い花を冬国に連れて行ってしまった!!早く助けないと!!」

 多くの花たちもその話を聞きました。ところが皆、冷たい雪に色をあげるのは嫌だと断ってしまいました。

 そんな中、心優しい白い花は、

 「私が、赤い花のかわりに雪に色を差し上げましょう」

 こうして、雪は白い花から色を貰う事が出来ました。そして、色を貰ったかわりに、雪は寒い冬には白い花を守る事を約束しました。

        

                 と言う事なんだよ」

 「ふぅん。じゃあなんで雪は冷たいの?」

 そうたずねられ男は少し焦った。

 「続きは自分で考えてごらん」

 そう言って男は微笑んだ。

Oh! My Honey! 1

Oh! My Honey!



愛しのハニーを今日も待伏せ

今日は遅いな。ま、まさか!ハニーに何か!そりゃ一大事だぜ!

と思ったら、来た来た、今日はfriendと一緒だぜ!今日もcuteだぜ、ハニー!

ハニーに向かって大きく手を振る。って無視?そりゃないぜ、ハニー!

「Wait!そりゃないぜハニー!せめて一言くらい口を利いてくれよ!」
そう叫ぶとようやく一言返してくれた。
「リカルド、毎日しつこい!よく飽きないわね。呆れを通り越してここまで来たら感動を覚えるわ」
Oh!ハニーが俺の名を呼んでくれたぜ!
「Oh,マイハニー!I lave you!」
俺のハートはいつでもハニーのものだぜ!
「…朋ちゃん、この妙な外国人は無視して早く映画行こう!警察呼ぼうか、警察!」
「え?いいの?あんな一生懸命なのに…」
「いいの!」
「そりゃないぜ、ハニー!」
今日も俺は振られたのか?
明日も頑張るぜ!
キミが振り向くその日まで!


マイハニー!COOLなところも愛してるぜ!

だけど…

もう少しくらい構ってくれよ!
愛しのハニーの側に居たくてわざわざ日本に残ってるんだぜ?
外国語講師も楽じゃないぜ!それでもキミに会う為に頑張ってるのに…

「もうっ!あの不審者どうにかならないかしら?大体なんでイタリア人が英語混ざりの変な日本語使うのよ!」
「あれ?アメリカ人じゃなかったんだ?」
「え?だってリカルドってイタリアの名前だよ?お祖父ちゃんと一緒だし…」
「へぇ、優梨のお祖父ちゃん、イタリア人なんだ。あっ!だからその髪か…」

ハニー達の会話がきこえる距離にいるけど、ひたすら俺を無視するハニー…

そんなところまで愛してるぜ!マイハニー!

我が名誉にかけて! 3

我が名誉にかけて!





ようやく家に着いたが、そのまま下りるのが不安だったので、道場の屋根に下りた。

「稽古間に合うかな?」

 巳緒の家は、示現流剣術の道場だった。幼い頃から鍛えられた巳緒は、大人にも負けない実力があり、自分でもそれなりに自信を持っていた。

 「逃げ帰ったなんて言ったらおじいちゃんに蔵に閉じ込められる・・・」

そっと屋根を下りて、稽古場に入る。

 「・・・もうお兄ちゃん達いるし・・・・・・」

 「巳緒、遅いぞ。どこに行ってたんだ?」

 「かる~いランニングのつもりがかなりハードになっちゃって・・・」

 一応間違ってはいない。不本意ながら、変質者に追われたのだから。

 「なんだそりゃ?お前も早くはじめろ」

 「はい」



 「エイっ!」



立木に向かって切り込む。

朝は軽く百回ほど。それが巳緒の日課だ。



「エイっ!エイっ!」

「こらっ!力を抜くな!」

「はい。エイっ!」



巳緒が渾身の力を込めて切り込んだ途端だった。

「うわっ・・・」

木が折れた。

「・・・またやっちゃった・・・・・・」

「・・・巳緒、お前が稽古すると庭の木が減るような気がするのは気のせいか?」

「だから加減したのに・・・」

今月に入って十本目。倒れた木は今度は何に使われるのだろうか?ぼんやりと考えると奥から声がした。

「隆之!巳緒!ご飯できたよ」

「はい」

今日はまだ78回目だったが、木が折れてしまったので、諦める事にした。















「行ってきます」

「巳緒、忘れ物はない?」

「ないよ。あ、綾人お兄ちゃん、朝ごはん美味しかったよ」

「ありがとう。巳緒のお弁当はウインナータコさんにしといたから」

「ありがとう。行ってきます」

兄に見送られ、家を出る。

「ほらほら、隆之お兄ちゃん、遅刻するよ?」

「げっ・・・巳緒が木を倒すからいけないんだ」

「そんな事ないって。今日、一時間目テストだよ?」

「そりゃ遅刻できねーな」

遅刻したら七割。満点とっても七十点しか評価されないと言うのは学生にとってかなりの痛手だ。

「お兄ちゃん自信ある?」

「ああ、零点の」

「ちゃんと勉強しないからだよ~」

「いや、俺が取れない分巳緒が取るからいいだろ?」

「・・・留年するよ?」

彼らの祖父の話によると、一卵性の双子らしいが、この二人には外見も、性格も全くといっていいほど共通点がなかった。

「スポーツで何とかならないか?」

「無理じゃない?だって、全国出場権は私が取ったし」

「・・・神様って居ないんだな・・・なんで双子なのにこんなに差があるんだ?」

「それはお兄ちゃんが努力しないから!」

才能に差はあれど、二人はとにかく仲がいい。高二にもなって二人で行動する事が多いのはやや問題があると誰もが指摘していた。

「ねぇ、別の道にしない?」

「なんでだ?遅刻するぞ?」

「ここ、さっき変な人いたから・・・」

「大丈夫だって、兄ちゃんがついてる」

そうは言っても初対面の人にいきなり探してたなんていわれたら気持ち悪い。だが、隆之は聞く耳を持たなかった。

いろんな人でシリーズ『憎しみ』

いろんな人で


憎しみ




1.お前が憎い

お前が憎い。
いつも笑っていていつも日の下に居るお前が、いつもみんなに愛されているお前が憎い。
どうしたらあの視線は私に向く?
なぜお前だけ愛されるのだ?
お前が憎い。お前が憎い。


2.恨み

あいつのせいで私の可愛いビターが…
あいつが殺したんだ。
あんなにも私に懐いていてくれた私の可愛いビター…
なぜビターが殺されなきゃいけなかったの?
あの子は何も悪くなかったのに…
返して!
あの子を返して!!



3.行くあてのない

なぜだ。
なぜ僕だけこんなに苦しまなければいけないんだ…
僕みたいに事故にあっても無傷なヤツなんていくらでもいるじゃないか!
なんで僕だけ!
なぜだ!!
なぜ僕だけ苦しまなきゃいけないんだ!!


4.恨み晴らさん

呪ってやる…
僕を苛めたやつら全員、地獄に落としてやる。
やつらを地獄送りに出来るならば、この寿命が縮もうとも、わが身を地獄へと送ろうとも厭わない。
許さない。絶対に。
地獄の業火に焼かれるがいい!



5.どうして?

どうしてあいつなんだ?
どうして僕を見ない。
僕ほど君を愛している人はいない。
僕だけがずっと君を見ていた。
ああ、そうだ。あいつが居なければ良い。
あいつさえ居なくなればきっと君は僕を見てくれるよね?

お前、邪魔。
僕の為に消えてくれない?

愛しすぎて

一人芝居


朔夜:嫉妬深い


ねぇ、雛。僕だけを見てよ。

僕以外誰も君の目に映さないで。

僕以外誰の声も聞かないで。

ねぇ、雛。愛してるよ。




僕の愛しい雛。

もう、ずっと眠っていて目を覚まさない。

だけど、雛の天使のような可愛い寝顔を見られるだけで満足だ。

このまま、ずっと。永遠に僕の傍に居てよ。

ただ、君だけを愛しているから…



『朔夜さん』
目を閉じればすぐに雛の笑顔と、僕を呼ぶ雛の声が聞こえる。

『どうしたの?』
眠る前の雛は、不思議そうな表情で僕を見ていた。



「雛、どんな夢を見ているのかな?勿論、僕の夢だよね?」

そう、囁いても返事は無い。



なんだよ…

うるさいなぁ!雛が起きちゃうじゃないか!

うるさい、うるさい、うるさい、うるさい、うるさい

戸を叩くのを止めろ!


謙哉?何を言っているんだい?

おいおい、冗談はやめてよね。

雛が死んでる?馬鹿な。

ほら、見てよ。雛は眠っているんだ。いつもの可愛い寝顔だろう?

本当は君にだって見せたくないけど、僕の親友で、雛のお兄さんだから特別だよ。

何を言ってるんだい?

警察?必要ないよね?


嘘だ!!

雛は死んでない!!

雛が死んだりするわけ無いだろ?

何を言って…

嘘だ!

僕が雛を殺したりするはずが無い!

雛、雛、雛、雛、雛……

僕が…殺し…た…?

嘘だ!嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ……

嘘だ!!

朔夜、只今待ち伏せ中!

読みきり小説


朔夜、只今待ち伏せ中!
 

 今日こそはターゲットを捕獲して見せます!!


 
 事の始まりは一週間前。私、月夜朔夜は、とってもかわいらしい妖精さんに出会いました。
 
 丁度、講習が終わって、いつもの帰り道をとことこと歩いていました。すると塀の上を歩いている、小さな妖精さんに出会いました。
その妖精さんはいつもフードをかぶっていて、顔はよく見えません。そして、頭の上にはひよこさんが乗っかっています。
でも、あのとことこと塀の上を歩く姿がかわいらしくて、あのぷにぷにのほっぺに触れてみたくて…

いけない!このままでは私は変態になってしまいます。

せめて妖精さんのお名前だけでも聞ければいいのですが…

 
あ!妖精さんを発見しました!今日もかわいらしく塀の上を歩いています。

 
 「あ、あの!!」
 勇気を出して声を掛けてみました。でも、妖精さんは気付いてくれません。
 「待ってください!!妖精さん!!」
 するとようやく立ち止まってこちらを向いてくれました。
 「おや?『妖精さん』とは僕のことかい?」
 「はい」
 初めて会話が成立しました!!朔夜は幸せです。
 「僕に何か用?」
 「え、その、お名前を聞いても宜しいですか?」
 あれ、なんで私、こんなにちっちゃな妖精さんに敬語なんだろう?
 「人に名前を聞くときは自分から名乗るべきではないかい?」
 え?あ、ご尤もです。
 「私、月夜朔夜です。お名前を教えてもらえますか?」
 「なんで?」
 え?私名前言ったよね?
 
 「あなたに興味があるから…じゃいけませんか?」
 「ふぅん。僕はアベル。名乗ったよ。じゃあこれで」
 そう言って妖精さんは立ち去ろうとする。
 
 「あの、アベルさん、また会ってもらえますか?またお話ししたいです」
 「別にいいけど、なんで?」

 「あなたとお友達になりたいです」

 精一杯の勇気をだして、やっと言えた一言。
 「じゃあ、退屈しのぎにまたあってあげる」
 そういい残して妖精さんは立ち去った。



 妖精さんが歩いた後にはちいさなあしあとが残っていた。

夢をみせて

台詞系


ゆめをみせて



一時の幻でもいいと思う。

春の花の甘美な幻だとしても、その香に誘われ命を落とす羽目になっても構わない。

ただ、願うことは一つだけ…

幻でいい。

あなたに会いたい。と

どうして突然消えてしまったの?

問いかけても返事はない。

返事もいらない。

ただ、あなたの顔をもう一度だけでいい。

私に見せて欲しいの


ただ、あなたに会いたいの

たとえ触れる事が出来なくても

幻でもいいから

風を感じて

読みきり小説


風を感じて




さわさわと

さわさわと風を感じる。

丘の上で風を感じていると、ふんわりとあいつの匂いがする。
「珍しいな」
「そうか?」
「ああ、珍しい。ここはいつも僕が独り占めしてるから」
この場所は、僕の場所。
いつの間にかそう思うようになった。
「お前は昔からここが好きだな」
「ああ。ここは風を感じる」
さわさわと
さわさわと
「風?」
「ああ。僕は風が好きだ」
風になりたいなんていったら馬鹿みたいになるから言わないけどさ

「風はいろんなものを運んでくる。音、情報、そして匂い。さっきお前の匂いがしてさ」
運ばれてくる匂いが好きだ。
「お前の匂いは嫌いじゃない」
そういうと彼は微かに笑った。

我が名誉にかけて! 4

我が名誉にかけて!





「巳緒様!何故逃げるのです!!」

あと少しで、学校という所で、朝の妙な男に会った。

「巳緒、変な人ってこいつか?」

「うん」

時代錯誤な衣服、どうみても日本人ではない容姿、何より腰に剣を差している時点で危険人物だ。

「なんか昔の映画とかに出てきそうな格好・・・お前それコスプレか?」

「こ、こすぷれ?こすぷれとは一体・・・」

「シリル!!そんな事はどうでもいいから巳緒様を!!さぁ、私達と一緒に来てください」

 女の方も男と同じように時代錯誤な格好をしている。

「近寄らないで!」

とっさに鞄で殴ろうとしたがあっさりとかわされる。

「この人結構強い・・・」

「こっちのヤツもだ・・・」

「ヒラヒラマントなんて世界史の資料でしかお目にかかれないと思ってたぜ!」

そういいながら隆之は男に殴りかかる。

「なんで私に付きまとうのよ!」

「巳緒様をお守りするためです」

巳緒の鞄をかわしながら女が答える。

「だったら名前と職業くらい言いなさいよ!!」

「そうだ!ついでに住所と電話番号、それとあったら身分証明書!」

そう、兄妹が言うと、二人は一歩下がって一礼する。

「失礼しました。私は宮廷騎士のアレクサンドラと申します。その、でんわばんごうとはどのようなものかは存じ上げませんが、身分を証明するものならばこの剣の紋章があります」

「いや・・・紋章って言われても・・・」

レプリカの可能性もあるし・・・

「同じく、宮廷騎士のシリルと申します」

「宮廷騎士とか言われても・・・」

「ちょっと学校まで来てもらって湯澤にみてもらうか?あいつ世界史マニアだし」

「・・・このどう見ても不審者を学校に入れる気?」

大体二百年以上も前に廃刀令があって、いまでも銃刀法とかで規制があるのに剣を持っていること自体がおかしい。

「異世界から来ましたーとかいわねーよな?」

「精神科に行った方が良いですよ?」

「とにかく、我らは急いでいます。巳緒様は元々我らの世界の者です。あなた方下等生物と一緒にいるなんてとんでもない事です!」

「下等生物?どういう意味だ?巳緒は俺の双子の妹だ。しんじらんねーかもしれねーが細胞レベルで全く同じなんだよ!!そりゃ似てねーけどさ!!」

「あなたと巳緒様では種族が違う」

下等生物だの種族が違うだのいわれ、巳緒は混乱していた。

「本当に精神科に行ってください。お兄ちゃんは私のお兄ちゃんなんだから!!」

第一初対面の人に向かって『下等生物』なんていうのは酷すぎる。

「巳緒様!貴女は私達のプリンセスなんです!王族の聖なる血をそのような下等種族によって汚されるわけにはいきません」

ますます混乱した。この女は何を言っているのだろう?

マントで、口元が隠れて表情が読みにくい。ただ、嘘をつくにしてもコレはいただけない。

「黙って聞いてたら言いたい放題じゃない!!礼儀のない相手に礼儀で尽くすほど愚かじゃないの。お兄ちゃん。早く学校行こう」

 こんな妙な連中は無視する事に決めた。

「お待ちください!!」

「貴女が来てくださらなければタロッキは崩れてしまいます!!」

「何よそれ」

巳緒が冷たい視線を向けると二人は一瞬ひるむ。

「我らがお仕えする貴女の国です・・・」

巳緒は考える。

「ふぅん・・・私の国ねぇ・・・だったら滅べばいいわ。私には関係ありませんから」

突然そんな事を言われて信じるほど善人でもない。

「何て事を!!民はどうなるのです!!」

「国王は、貴女のお父様はもう・・・・・・せめて一目だけでもお会いして下さい!!」

「お・・・とう・・・さん・・・・・・?」

巳緒には両親の記憶がない。

「本当?」

「もちろんです」



「騙されるな巳緒!!」



 兄の叫びももう届かない・・・

「行く。お父さんに会いたい・・・」

 そう言って、ゆっくりとアレクサンドラに近づく。

真っ白な光包まれて綺麗


鏡を見てふと思った

あれ?僕の周りに真っ白な光がある

ぼうっと

まるで陽炎みたいに定かじゃないそれ

触れたくても触れられない

真っ白な光

僕は今、真っ白な光に包まれている

綺麗…

光が

そして僕が

真っ白な光 包まれて綺麗

我が名誉にかけて! 5

我が名誉にかけて!




 アレクサンドラに近づいた瞬間大地が光った気がした。

 



 「ずいぶんと遅かったようじゃのう」



 「・・・だれ?」

 巳緒が声のしたほうを振り向くと、一人の青年が居た。

 彫刻のように美しく、ガラス細工のように繊細な雰囲気を纏いつつも、気高さが滲み出ている。そう感じさせる青年だ。

 「彼は神谷ルカ、宮廷音楽家、声楽家候補です」

 「候補?」

 「巳緒様が新しく選ぶ事になりますから・・・」

 そう言ってシリルが微笑む。

 「ふぅん・・・音楽なんてわかんないけど・・・・・・今居る人でいいんじゃない?」

 「そういうわけには。巳緒様がいらっしゃったからにはそう入れ替えを行わなくてはいけません」

 先程までいた場所とは全く違う世界に居るというのに全く違和感を感じなかった。

 「この小娘が我が姫か?」

 「貴様!巳緒様に向かってなんということを!!」

 神谷の言葉にシリルが剣を抜く。

 「えっ・・・ちょ、それ本物!?ま、まってよ!!」

 「巳緒様!止めないで下さい!!この男、不敬罪により死罪です!!」

 「それくらいでいちいち人を殺さないで下さい。私のことをなんと呼んでも構いませんから」

 巳緒がそういうとシリルはしぶしぶ剣を降ろす。

 とんでもない所に来てしまった。巳緒はここに来てはじめてそう思った。

 「どうやらこの娘の方が物分りが良いようじゃのう。全く・・・まぁ、人狼族は下等で愚かな種だから仕方ないと言えばしかないことだが・・・」

 下等?ここのモノ達はよくそれを口にする。

 「種族とか下等とか・・・どういうことですか?」

 何となくこの神谷という男には近付き難い雰囲気がある。

 「ほぅ、我が姫は何も知らぬか。まぁ良い。教えてやらぬ事もない。この国には様々な種族がおる。そなたら龍族、我ら吸血族、その男のような人狼族、死霊族、小人族、魚人族などに加え堕天もそれほど多くはないが、おる。この国では古来より種族の格付けがある。奴隷に当たるのが死霊族、小人族。それよりやや上が人狼族、その上が魚人族。我ら吸血族は貴族階級になる。そして、龍族が王族と預言者たちだ」

 扇で口元を隠しながら神谷が言う。

 「預言者?」

 「龍族は優れた予知能力を持つので預言者になる方が多いのです」

 シリルが付け加えるように言う。

 「奴隷階級って・・・奴隷制度が禁止されたのは何十年も前じゃ・・・」

 「奴隷の禁止?この国ではそのようなものは無い」

 つまり、奴隷自体が合法なのである。

 「酷い・・・」

 「そう思うのであればそなたが廃止すればよい。即位せずとももうすでに事実上の政権はそなたのものじゃ」

 ぱたんと扇を閉じて神谷が言う。

 「政権って?私はお父さんに会えるって聞いたから来ただけです」

 「ほぅ、王に会う。か。さぁて、会えるかのう」

 神谷は少し見下すような視線を向ける。

 「どういう意味ですか?」

 「さぁて、そういう意味かのぅ?」

 そう言って悪戯っぽい笑みを向けてくる。

 「からかっているんですか?」

 「そうじゃのう・・・」

 そう言って神谷は巳緒の顎に手をやり、抱き寄せる。



 「んっ・・・」



 そのまま口付けられ、とっさに神谷を突き飛ばす。

 「貴様!巳緒様に何を!!」

 シリルが再び剣を抜く。

 「ちっと味見しただけだ。いちいち口うるさい犬じゃのう」

 「何を!!」

 シリルが斬りかかろうとしたその時、巳緒がシリルの袖を掴む。

 「巳緒様?」

 「ちょっと、その剣貸してください・・・」

 「はぁ・・・」

言われるままに剣を渡すと巳緒は神谷に向く。

 「剣を抜きなさい!帯刀してるんだからそれなりに強いのよね?私だって実践向け剣術を13年もやってるんだから負けたりなんかしないわ!!」

  怒りにわなわなと震えながら巳緒は神谷を睨む。

確かにか神谷の腰には日本刀らしき形をしたものが下がっている。

 「やめておけ。そなたでは我には勝てぬ。たかが13年ででは足りぬ。生きた年月が違いすぎる」

 そう言って神谷は動こうともしない。

 「嫌でも剣を抜かせるわ。ええぃ!!」

 先手必勝の教え、渾身の力を込めて切りかかる。

 「ほぅ、我が姫はとんだじゃじゃ馬じゃのぅ」

 あっさりと巳緒の斬撃をかわし、後ろから抱きしめる。

 「おなごならばもう少し淑やかにせんか」

 そう言って巳緒の顎を押さえ、自分の方に向ける。

 「な、なんで・・・」

 「我は600年以上も戦ってきておる。たかが13年の修行で我に勝てるとでも思ったか?」

 そう言ってから、今度は頬に口付ける。

 巳緒は必死に逃れようとしたが、外見以上の力で抑えられ、逃げ出せない事がわかると、抵抗する事を諦めた。

 「まぁ、気が強い所は嫌いではない。そなたが望むなら我の手が空いているときなら手を貸してやらぬ事もない」

 「・・・手の空いているときですか?」

 「殆ど空いているがな」

 そう言って神谷は笑う。

てのひらのあたたかさ


ちいさなてのひらに

おそるおそるふれてみた

すぐにこわれてしまいそうな

そのてのひらは

そうぞうしていたよりも

ずっと

やわらかくて

あたたかかった

オレオレ詐欺? 僕ver  結姫

一人芝居


詐欺ごっこ

人物 中條結姫:フランス人の母親を持つマザコン娘。男装します。(17歳)  
背景 TVで見たオレオレ詐欺の特集が気になって友人の大介に電話を掛ける。

   




あ、もしもし?

僕、僕だよマンマ。

え?酷いなぁ、僕のこと忘れちゃった?

息子の名前を忘れるなんて…

え?息子なんて居ない?

あ、そ。

あ、うん。そう、結姫。

へ?あれ?何で名前わかったの?

俺の知り合いでふざけて俺を『マンマ』なんて呼ぶやつはお前くらいしか居ない?

あー…

流石だよ。

は?ああ、この後の手口?

そりゃあもちろん「変なフランス人に大量のワインを買わされたから400万くらい振り込んで」かな?

よくあるしょ?

TVのニュースとかでさ。

は?

ワインで騙されるのはお前の母親くらいだ?

おい、ゴルァ!!僕のマンマを馬鹿にするな!!

今からお前の家に行って風呂をパスタで埋めてやっからな!!

我が名誉にかけて! 6

我が名誉にかけて!




目的地まで歩く中、どうやらこの神谷と言う男はついてくるらしいので、時々振り返って様子を見ながら巳緒はシリルに声を掛ける。
「あの、私のお父さんってどんな人なんですか?」
その問いに、シリルは一瞬黙り込み、少し考えるようにして口を開く。
「難しい質問ですね・・・一言で言うと・・・『潔癖』でしょうか?自分にも他人にも厳しい方です。尤も今は病で臥していらっしゃいますが・・・」
「潔癖ですか?」
巳緒が問うと先程から黙って会話を聞いていた神谷が口を開く。
「そのように中途半端に言わずとも本当のことを言えばよかろうに。王は度を超しすぎて殺しすぎたとな。そしてまもなく死ぬ」
そうさして興味もなさそうにくるくると扇を回しながら言う。
「もうすぐ死ぬ?」
「神谷殿!!」
シリルが叫ぶのも軽く無視し、巳緒を見る。
「覚えておけ。そなたにも関わる話じゃ。龍族はその血によって呪い殺される」
真剣な眼差しで、淡々と言う。
「仁を失えば龍族の血がそなたを殺す。王は火龍故、気性が激しい。それ故少々、争いごとも厭わぬ面があった」
「火龍?龍族の血?よく解りません」
正直、この世界の存在すら夢か現かもわからないのだ。巳緒は龍なんて御伽噺の世界の生物だと思っていた。

故に今、この会話を御伽噺の一部であり自分の夢なのだと思った。
「まぁそう焦るな。どうせこちらには長居するのであろう?」
そう、悪戯っぽく言って、「はよぅ歩け」とせかす。
「別に長居をするつもりはありませんよ。学校サボっちゃったし・・・って!!学校!!ど、どうしよう・・・」
すっかり記憶から消し去っていたが、巳緒は学校の前でシリルともう一人に会ってこちらに来てしまったのだ。
「はて、学校とは?」
「お兄ちゃん心配してるんじゃ・・・過保護で心配性のお兄ちゃんだから・・・大事になってないといいんだけど・・・」
巳緒の兄、隆之は喧嘩好きな好戦的な人物だったが、妹には酷く甘かった。
「安心せい。こちらに十日居ようともあちらでは一日も終ってはおらん」
「えっ?」
「つまり、その・・・なんだ?時間の流れが違うのだ・・・」
少し言いにくそうにいう。
「そういえば神谷さんは日本人なんですか?」
こちらの人間で会った二人は姓がなかったが、この神谷だけは違う。
「いや、我は吸血族だ。この姓は昔あちらに行った時に知り合ったものからもらった。毘沙門天とか名乗っておったかのぅ」
少し変な古風な話し方もそのせいなのかと巳緒は思った。
「毘沙門天って、上杉謙信みたいなことを言うんですね」
軍神と呼ばれたその武将は自らを毘沙門天と名乗ったと言う。
「ふむ、越後の龍などとも呼ばれていたのぅ」
「・・・神谷さん、失礼ですが歳幾つですか?」
恐る恐る訊ねると「忘れた」と言う答えが返ってきた。
「600年生きたところで年を数えるのが面倒になってな」
神谷は極めてどうでもよさそうにそう言って、再び扇をくるくると回し始めた。



目的地と居場所に着いたときの巳緒の感想はあながち間違いではあるまい。
「・・・魔王の城?」
RPGのラスボスが出てきそうなそんな雰囲気の城だった。
きっと真夜中には城の背後に蝙蝠なんかがパタパタと翼を動かしているのだろうとぼんやりと考えながら、巳緒は案内されるままに足を運んだ。
上を見渡すと、ガーゴイルを模ったらしき石造が、城の門にはRPGに出てきそうなドラゴンの像がある。
「・・・・・・お父さんってオカルトマニアなの?」
ゲームみたいと言う他には馬鹿でかい城、という印象しか受けない。
「その、おかるとまにあとはどのようなものでしょうか?」
「気にしないで下さい・・・」
シリルと話すと疲れる。でも、何となく懐かしい気がする。
今更なながら、薄い青紫のシリルの髪にも神谷の薄紫の髪にも驚くどころか違和感すら感じない自分に笑いそうになる。
「いかがした?一人で笑いおって」
「別に。そういえばあの女の人はどこですか?」
こちらに来たときにはすでに居なかった。
「アレクサンドラですか?彼女なら先に陛下に巳緒様のご帰還を知らせに居ております」
「た、大変だね・・・」
なんでそんな中世ヨーロッパみたいなことになってるんだろう?巳緒は思った。
世界史より日本史が好きで、好きな武将は武田信玄。そんな巳緒は世界史がやや不得手だった。
「・・・あのぅ、あとどのくらいで着きますか?」
もうすでに門に入ったと言うのに、門から建物までの距離が凄い。一番近い建物までですらグラウンドと同じくらいの距離がある。
「なんだ、疲れたのか?まぁ、姫はまだ幼い故、仕方のないことじゃが・・・どれ」
そう言って神谷は巳緒を抱き上げた。
「きゃっ・・・」
「暴れるでない。歩き疲れたのであろう?」
そう言って神谷は先程から何度か見せる悪戯っぽい笑みを浮かべる。
「神谷殿・・・貴方は、今日一日で何度死刑になってもおかしくないほどの罪を犯す気ですか?」
「巳緒がよいと言っておるのだ。これからの事は全て巳緒が決める。この王宮もおぬしとアレクサンドラ以外はすべて入れ替わる」
「そっ、それは・・・」
「シリルとアレクサンドラ以外は?どうしてですか?」
気まずそうなシリルと、不敵な笑みを浮かべている神谷に訊ねる。
「おぬしが血分けしたのはシリルとアレクサンドラだけだからだ。当然我も、今夜行われる夜会まではどうなるか分からぬ。おぬしが宮廷音楽家としておぬしに生涯仕える家臣を選ぶのだ」
「・・・音楽家って税金の無駄遣いじゃないですか?」
音楽家を目の前にして言う事じゃないかもしれないけど、私は音楽なんて全然分からない。
「何をおっしゃるのです!この国にとってどれほど音楽家が重要なことか・・・」
「そうなんですか?」
「ええ、キマイラを倒すには音楽家の使う樂奇が必要なんです」
「がくき?」
「これだ」
そう言って神谷は腰に挿した刀を見せる。
「・・・音楽家が刀・・・神谷さん本当に音楽家なんですか?」
片手で軽々と巳緒を抱き上げることができるほどの力。その細い体のどこにそんな力があるのかと巳緒は不思議に思った。
「この国の音楽家はそなたの世界の音楽家とはだいぶ違う。楽士はただ楽しませるものだが、この国の樂士は音楽と共に戦う」
「戦う音楽家・・・ずいぶん物騒なんですね」
巳緒はますます早く家に帰りたいと思うのだった。

詐欺撃退 ver玻璃 ちょっとグロ?

一人芝居


詐欺撃退

月夜玻璃:23歳。感情表現の少ない暗殺者。中身は十歳以下くらい

ちょっとホラー風にゆっくりとした話方で。



もしもし…

だぁれ?

おれ?

おれさんなにか御用かしら?

私、今忙しいの。

これからこの人の首を絞めて内臓を引きずり出して八つ裂きにするの。

え?いまどきそんなことしない?

うん。そうね。

でも、趣味なの。

で?ご用件は?

妊婦さんを引いちゃったから300万円振り込んで欲しい?

あら、妊婦さんも一緒に殺しちゃえばいいじゃない。

警察に捕まりたくない?

なら警察も殺しちゃえばいいわ。

そんなに殺せない?

そう…

なら貴方が死ねば済む話じゃない。私、忙しいの…


―(可能なら)何かを切り刻むような(衝撃の大きい)音―


ほら、動かないで、綺麗に内臓を取り出せないわ。

大丈夫、私なれてるから。

とっても上手なの。この前だってマスターに褒められたんだから。

え?なんの話だったかしら?

ごめんなさいね。この人ちょっと暴れちゃって。

え?300万振り込まないと殺されちゃうの?

楽しそうね。私も混ぜてくれないかしら?

ふふっ、冗談よ


―先述の音の後(可能ならば)悲鳴―


口座番号は?

そう。でも、行くのが面倒ね。

今から…貴方のところに行ってあげる。

どんな死に方が良いか考えておいて頂戴


―電話の切れる音―


あら?

もう終わり?

折角暇だから相手してあげようと思ったのに。

やっぱりホラー映画を大音量で観ながら電話に出ちゃだめかしら?

我が名誉に掛けて! 7

我が名誉にかけて!





「ついたぞ」 
そう言っておろされた場所。そこは巳緒が映画の中でしか見たことが無いような光景だった。  
「うわぁ・・・螺旋階段…」 
真っ先に目に付くのは螺旋階段。下から見上げてもどこまで続いているのかは解らない。
下を見下ろしても果てしなく続いているようにさえ見える。 
「どこまで続いてるの?」
神谷に尋ねる。 

「地獄の第九圏まで続いていたはずだが…我もそこまで下に行ったことは無いな」 
「じ、地獄って…神谷さん何者ですか!?」 
「だから宮廷音楽家候補だと言っておろう。ついでに言うと専門は声楽じゃ」

 い、意外すぎる…  
そう思ったが口に出してはまた古めかしい言い方で色々言われるのだろうと思い、巳緒は口を閉ざした。 

「さて、王に謁見というわけだが…はて、下男下女の姿も見当たらぬようじゃが…」 
神谷が言うとおり、見渡しても他のものの姿が無い。 
「ちょっと様子を見てきますので神谷殿、巳緒様とこちらでお待ちください」
そう言ってシリルが奥へと駆けていく。 
「全く・・・宮廷内は走ってはならぬと先代王が決めたことは無視しておるわ」
学校の校則か!先代とやらの顔を見てみたい。

「巳緒様」

アレクサンドラが白を基準とした昔話の王子様のような衣服を身に纏いこちらに向かってくるのが見えた。
「アレクサンドラ!」
思わず抱きつく。
「ああ…女の人が居るってだけでものすご~く落ち着く」
「はぁ…何かございましたか?まさか神谷が何かしでかしましたか?」
「…ううん、あないじゃなかった案内してくれたよ」
「そうでしたか…神谷、巳緒様に失礼はなかったか?」
アレクサンドラは激しい口調で言う。
「本人に確かめればよかろう」
「全く…申し訳ございません。才能はあるのですが中身がこれでは…陛下はたいそう神谷を嫌っておりまして…」
「あはは……まぁ、悪い人じゃないけどね……なんていうか…個性的?」
「変人の間違いでございましょう?」
彼女が言うと神谷は扇をぱたんと閉じて口を開く。
「傾いているの間違いであろう?」
「そういうことにしておいてあげます。さぁ、巳緒様、奥へ」
アレクサンドラに案内されるまま、巳緒は歩く。

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 プロフィール

火冬

Author:火冬
「只今、火冬ヤンデレの本領発揮中」

なんて、信じるか信じないかはあなた次第…

性別は非公開。

あなたのご想像に御任せいたします。

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