ネムリネズミは夢を見る

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我が名誉にかけて!

我が名誉にかけて! 4





「巳緒様!何故逃げるのです!!」

あと少しで、学校という所で、朝の妙な男に会った。

「巳緒、変な人ってこいつか?」

「うん」

時代錯誤な衣服、どうみても日本人ではない容姿、何より腰に剣を差している時点で危険人物だ。

「なんか昔の映画とかに出てきそうな格好・・・お前それコスプレか?」

「こ、こすぷれ?こすぷれとは一体・・・」

「シリル!!そんな事はどうでもいいから巳緒様を!!さぁ、私達と一緒に来てください」

 女の方も男と同じように時代錯誤な格好をしている。

「近寄らないで!」

とっさに鞄で殴ろうとしたがあっさりとかわされる。

「この人結構強い・・・」

「こっちのヤツもだ・・・」

「ヒラヒラマントなんて世界史の資料でしかお目にかかれないと思ってたぜ!」

そういいながら隆之は男に殴りかかる。

「なんで私に付きまとうのよ!」

「巳緒様をお守りするためです」

巳緒の鞄をかわしながら女が答える。

「だったら名前と職業くらい言いなさいよ!!」

「そうだ!ついでに住所と電話番号、それとあったら身分証明書!」

そう、兄妹が言うと、二人は一歩下がって一礼する。

「失礼しました。私は宮廷騎士のアレクサンドラと申します。その、でんわばんごうとはどのようなものかは存じ上げませんが、身分を証明するものならばこの剣の紋章があります」

「いや・・・紋章って言われても・・・」

レプリカの可能性もあるし・・・

「同じく、宮廷騎士のシリルと申します」

「宮廷騎士とか言われても・・・」

「ちょっと学校まで来てもらって湯澤にみてもらうか?あいつ世界史マニアだし」

「・・・このどう見ても不審者を学校に入れる気?」

大体二百年以上も前に廃刀令があって、いまでも銃刀法とかで規制があるのに剣を持っていること自体がおかしい。

「異世界から来ましたーとかいわねーよな?」

「精神科に行った方が良いですよ?」

「とにかく、我らは急いでいます。巳緒様は元々我らの世界の者です。あなた方下等生物と一緒にいるなんてとんでもない事です!」

「下等生物?どういう意味だ?巳緒は俺の双子の妹だ。しんじらんねーかもしれねーが細胞レベルで全く同じなんだよ!!そりゃ似てねーけどさ!!」

「あなたと巳緒様では種族が違う」

下等生物だの種族が違うだのいわれ、巳緒は混乱していた。

「本当に精神科に行ってください。お兄ちゃんは私のお兄ちゃんなんだから!!」

第一初対面の人に向かって『下等生物』なんていうのは酷すぎる。

「巳緒様!貴女は私達のプリンセスなんです!王族の聖なる血をそのような下等種族によって汚されるわけにはいきません」

ますます混乱した。この女は何を言っているのだろう?

マントで、口元が隠れて表情が読みにくい。ただ、嘘をつくにしてもコレはいただけない。

「黙って聞いてたら言いたい放題じゃない!!礼儀のない相手に礼儀で尽くすほど愚かじゃないの。お兄ちゃん。早く学校行こう」

 こんな妙な連中は無視する事に決めた。

「お待ちください!!」

「貴女が来てくださらなければタロッキは崩れてしまいます!!」

「何よそれ」

巳緒が冷たい視線を向けると二人は一瞬ひるむ。

「我らがお仕えする貴女の国です・・・」

巳緒は考える。

「ふぅん・・・私の国ねぇ・・・だったら滅べばいいわ。私には関係ありませんから」

突然そんな事を言われて信じるほど善人でもない。

「何て事を!!民はどうなるのです!!」

「国王は、貴女のお父様はもう・・・・・・せめて一目だけでもお会いして下さい!!」

「お・・・とう・・・さん・・・・・・?」

巳緒には両親の記憶がない。

「本当?」

「もちろんです」



「騙されるな巳緒!!」



 兄の叫びももう届かない・・・

「行く。お父さんに会いたい・・・」

 そう言って、ゆっくりとアレクサンドラに近づく。
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