ネムリネズミは夢を見る

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我が名誉にかけて!

我が名誉にかけて! 8





「神谷、貴方はここで」

「謁見は許されぬというわけか」

「私もすぐに戻る」

「王の様子は?」

「良くはない。むしろ…最悪だ……」

「そうか…巳緒は、巳緒は王と話を出来るだろうか?」

神谷が扇を開いたり閉じたりと落ち着かない様子を見せながら言う。

「それを願うばかりです」

「ああ」



既に契約を交わしたもの



これから選ばれんとするもの



立場は違えど、二人の想いはひとつだった。























「お父さん?」



大きな寝台に横たわる男性を見て巳緒は驚く。

自分とは全く似ていない、燃えるよな赤い髪に炎のような赤い瞳。

兄たちとも似ていないことに驚き、本当に自分の父だろうかと思う。

「巳緒…巳緒はまだか…」

掠れた声で彼が言う。

「…巳緒は私です」

あまりにも弱々しい彼の姿に巳緒は思わず泣き出しそうになる。

これが…異世界にまで来て会いたいと思った父なのだろうか?

「巳緒……すまない…」

彼は目に涙を浮かべながら巳緒に手を伸ばす。

「巳緒……」

そっと頬に触れる手は、本当に弱々しく、巳緒は涙を流してそっとその手を握り締める。

「お父さん……ずっと…会いたかった…」

そう言うのが精一杯だった。

「…国を……国を頼む……」

苦しそうに息をしながら王は言った。

そして

「巳緒、愛している……私の……娘よ…」

そう、一言言い終えたかと思うと、彼は真っ青な炎に包まれた。

「な、なに…?」

真っ青な炎に包まれて、王は、父は巳緒の前から消えたのだった。



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