ネムリネズミは夢を見る

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我が名誉にかけて!

我が名誉にかけて! 9






「そうか、それは…巳緒様にとっては良かったのでしょうか?」



王の崩御を知らせる伝令にアレクサンドラは静かに涙を流す。

「さぁな、我に訊ねようとも巳緒の心までは読めぬ。だが、最後に一目父の姿を見たことは今後の巳緒にとっては良きことだと思うがのぅ」

そう言って神谷は目を閉じる。

「今宵の月は美しかろう…王は月見が好きであったな」

「ええ」

城の窓から月明かりが差し込み、優しく影を落とす。

「巳緒は、まだ中におるのか?」

「…それが、眠ってしまわれたようです」

アレクサンドラがそう告げると、神谷は興味深そうにほほぅと言い目を見開く。

「王が何かを託したか」

「…私は存じ上げません」

貴方と違ってそれほど沢山の王を見てきたわけではないので。

そう続けるはずだった言葉が、今の彼女からは出ない。

「せめて夢の中でだけは…」

「父との良き時を過ごせると良いのだがな」



新王として即位する巳緒はまだ幼い。



家臣として

想う者として



ただ一人。



彼女を守ることをそれぞれが、心に誓う。



「神谷」



「なんじゃ」

「巳緒様をお守りしろ。次に巳緒様が涙を流すときは喜びの涙以外であってはならない」

「それは無理な話であろうに。この国は、まもなく戦じゃ。巳緒は優しい子だ…」

「何を知っている?」

「過去を少しと、ほんの一握りの未来かのぅ」







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